インプラント治療は、歯を失った部分に人工の歯根（インプラント）を顎の骨に埋め込み、その上に人工の歯を取り付ける治療法です。入れ歯やブリッジのように、隣の健康な歯を削ったり、負担をかけたりすることがなく、自然な噛み心地と見た目を取り戻せるため、失った歯を補う治療として非常に理想的です。ただし、インプラント治療は原則として保険適用外であるため、費用が高額になる場合があります。また、お口や全身の健康状態（顎の骨の量、糖尿病などの全身疾患）によっては治療が適応できない場合もあるため、事前に歯科医師としっかり相談することが大切です。

 
ブリッジ治療では、失われた歯の両隣にある健康な歯を削り、その歯を支えとして人工の歯を装着する必要があります。また、部分入れ歯は、金属のバネ（クラスプ）を両隣の歯に引っかけて固定するため、周囲の歯に負担がかかることがあります。しかし、インプラントは顎の骨に直接固定されるため、周囲の歯を削ったり、負担をかけることがありません。これにより、健康な歯を守りながら、歯の機能を回復できます。
 

 
インプラントは顎の骨と結合することで強固に固定されます。そのため、入れ歯に比べてしっかりと噛む力を得ることができ、硬いものでも無理なく噛めるようになります。食事の際に噛む力が十分に伝わるため、食事をより楽しめるだけでなく、栄養も効率よく摂取できるようになります。しっかり噛むことは、消化を助け、健康な体を維持するためにも非常に重要です。
 

 
インプラントの上に取り付ける被せ物には、セラミックやジルコニアといった高品質な素材が使われるため、歯の形や色を周囲の歯に合わせることができ、天然の歯に近い見た目を再現できます。これにより、周囲の目を気にすることなく、自然な笑顔を取り戻すことが可能です。また、セラミックやジルコニアは耐久性に優れており、劣化や変色が少ないため、見た目の美しさを長期間にわたって保つことができます。ただし、その美しさを保つためには、歯科医院での定期的なメンテナンスが重要です。

 
インプラントは、体に優しい素材であるチタンを主に使用しています。チタンは人体との親和性が高く、骨と結合しやすい性質を持っているため、長期間にわたって安定した使用が可能です。また、しっかりと固定されるため、違和感が少なく、快適に使用できます。近年は、ジルコニア製のインプラントも注目を集めており、審美性やアレルギーへの配慮が求められるケースで選ばれることがあります。
さらに、インプラントの上に取り付けるセラミックやジルコニアの被せ物は、傷がつきにくいため、汚れや細菌が付着しにくく、衛生的です。